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楽古文
重要敬語 はべり



 はべり
  「お仕えする」「伺候する」の謙譲語
  
「あり」「をり」の丁寧語 
   
丁寧の補助動詞

   本動詞として「お仕えする」「伺候する」意の謙譲語として用いられる。
   また、「あり」「をり」の丁寧語として用いられる。「あります」「ございます」の意。
   補助動詞としては丁寧の意を表す。丁寧語としての用例が多い。

   A 動詞    … ア 謙譲語(「お仕えする」「伺候する」)(例文1)
             イ 丁寧語(「あり」「をり」の丁寧)(例文2)

   B 補助動詞  …  丁寧の意を表す(「あります」「ます」「です」「…ております」)(例文34

   

   

   例1:もの恐ろしき夜のさまなめるを、宿直人にて侍らむ。      (動詞・謙譲語)
      
(なんとなく恐ろしい感じの夜であるようなので、(私が)宿直する人としてお仕えしよう。)

   例2:北山になむ、なにがし寺といふ所に、かしこき行なひ人侍る。  (「あり」の丁寧語)
      
(北山に、なんとか寺という所に、りっぱな修行者がいます。)

   例3:今までとまりはべるがいと心憂きを、……。          (補助動詞・丁寧)
      (今まで生き残っておりますのが、たいへんつらく思われますのに、……。)

   例4:
さくらの花の散りはべりけるを見てよめる。          (補助動詞・丁寧))
      
(桜の花が散りましたのを見て詠んだ(歌)。)

   3は話し手自身の動作・状態について用いている例。やや謙譲の気持ちが含まれる丁寧表現。
   4は話し手以外の動作・状態について用いている例。純粋な丁寧表現。
   「はべり」は中古に用例が多く、中世以降になると「さぶらふ」が代わって用いられた。

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